二次創作と著作権に関する考察


現在、インターネットでは大手のイラストSNS等多数の個人が作成した作品を公開する場所が存在する。
インターネットは誰でも見る事ができる場所であり、少しPC等の知識があれば画像を持ち出す事が可能である。
そこで、二次創作の画像を持ち出し無断転載する人と、それに対し著作権を理由に糾弾する人(二次創作作者だけでなく、それを知った第三者を含む)に関する考察を個人的に行いたいと思います。


まず、現在広がっている二次創作に関して考察したい。
二次創作とはなんなのか?
アニメ・マンガ・小説・映画等のすでに作品として存在する物をもとに同人活動等によってイラストや同人誌等を作成する事であり、法律上の二次的著作物と混同されている場合が多い。

二次的著作物とは

二次的著作物とは『著作物を翻訳し、編曲し、若しくは変形し、又は脚色し、映画化し、その他翻案することにより創作した著作物をいう』と法律ではなっています。
では、二次創作は著作物を元に作られたものであるので、二次的著作物ではないのか?と思われる方もいらっしゃるかと思います。

ですが、最後の一文を見てみてください。
『〜創作した著作物をいう』
二次的著作物である為には、大前提として著作物である事が条件なのです。
では、著作物とはどのような定義となっているのでしょうか

1.「思想又は感情」を
2.「創作的」に
3.「表現したもの」であり
4.「文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの」

このように定義されておりまして、作画等の上手・下手などクオリティーは全く関係がありません。
上記が満たされている場合であれば、どなたが創作された物であってもその作品がこの世に作られた時点で著作権が発生します。
逆に上記が満たされない場合は、どんなにクオリティーが高くても著作物にはならない為、著作権の保護はありません。

過去の裁判所の判例では二次創作の作品の中で、あるキャラクターの18禁作品を作った場合に『漫画のキャラクターにただ性行為を行わせただけとして創作性を否定した』といった物があります。

要は
二次創作の作品の創作性が認められない=著作物の定義に創作性は必須=『ただの複製物であり著作物ではない』
と法律上の判断によって明らかにされたわけです。

著作権は著作物を創作した瞬間に誰もが持ち得る権利ではありますが、複製物や工業製品等は著作物としての保護はありません。
これを元に考えた場合、著作物として認められない二次創作は複製物であるので、二次創作の作者に著作権は存在しない事になります。
それと同時に二次創作作者は著作権法にある複製権の侵害、同一性保持権の侵害に該当する事になります。

又、これについてその判決を裁判所から言い渡されるまでは二次創作の作品は二次的著作物で著作権が二次創作の作者にもあるとおっしゃる方もいらっしゃるようですが、これも間違いです。

理由は簡単です。
裁判所の判決はその事について法律上の判断を明らかにする場所であり、『明らかになっていない=その事実はない』ではない為です。
著作物でない物は明らかにされる前でも著作物ではなく、その表明をされるだけなのです。
(これが正式な二次的著作物である場合は、原著作者と二次的著作物の作者の両方に著作権が存在しています。)

では、そのような作品なら自由に保存し、別の場所で勝手に公開していいのか?
それは違います。

保存だけであれば個人利用である為に著作権違反にはなりませんが、別の場所で公開はいけません。
なぜなら、二次創作の作品が複製物であるので二次創作の作者に著作権がないというだけであり、原著作者にその著作権はすべて帰属しているからです。

原著作者の中には二次創作を歓迎する方・見過ごす方・断固として反対する方多数いらっしゃいます。
しかし、正式に許可を得ていない場合は原著作者がどのような方であっても二次創作は法律的に違法です。
又、見過ごされていてもそれは黙認とは別なのです。
上記の裁判所の明らかにされるまで・・・同様に訴えられていないだけで原著作者はこの瞬間にも二次創作の作者に対し、訴えを起こす権利が保証されているのです。

それと同時に二次創作を無断転載した方に対する訴えを出す権利も原著作者にあります。

結論

結論としては、無断転載はどんな場合でも違法であるという事です。
そして二次創作の作者は自身に著作権が存在しない可能性がある事をもっと認識するべきだと思います。

なぜなら、著作権が存在しないのに自身に著作権があるとして糾弾するという事は、その事実を大きくし、原著作者から見れば自身に著作権のある物の権利を第三者が勝手に主張している事となり、二次創作を見過ごしている原著作者でも見過ごす事ができなくなると言えるからです。

これには二次創作の作者は泣き寝入りしなくてはいけないのか?などの反発もあるかと思いますが、前提条件を考えてもみてください。

「原著作者に許可をもらってない=違法」であり、グレーなどでは決してないのです。
それらを個人が楽しむ為だけでなく、インターネットという公共の目に触れる場所にアップロードしているという事(検索避けをしてようが何をしてようが他人が見る事が出来きる場所である為、法律上は同じ)が全ての根幹であり、まずはそこを反省すべきなのではと思うのです。

そして、そのようなものだからこそ無断転載は悪ですが騒ぎ立てずに、あくまでも二次創作の作者ご自身はお願いレベルでしか相手に言う事ができない立場だという事を理解した上で穏便に進めなければいけないと思うわけです。

逆に原著作者の正式の許可のもとに制作されている物であれば、著作権の侵害(複製権・ 公衆送信権等の侵害として)プロバイダ責任制限法という法律によって、サイトの運営者やサーバー会社に削除要請を行う事ができます。
これらは法的措置になる為、多数の証明書等を提出する必要がありますが治安国家である日本では個人的に相手に制裁を加えようとするとご自身が罰せられる可能性がありますので、適切な対処を行う事が大切だと思われます。

以上が私の二次創作と著作権に関する考察です。


※この考察で使っている違法と逮捕は別の問題です。
著作権問題は親告罪である為、起訴されるまでは厳密には違法であっても罪とはなりません。
これは二次創作作者もその作品を無断転載する人も法律上では、ほぼ同じ立ち位置にある存在だと言えます。
又、公の場で二次創作作者やその作品を無断転載する人を犯罪者と呼んだり、無断転載だと言う事は場合によっては名誉毀損で逆に起訴され罪となる可能性もあるようです。
他にも個人HP以外の掲示板サイトなどで上記の行為を度を越して行った場合は、その運営サービスの運営妨害となり、威力業務妨害に抵触する可能性もあります。

※名誉毀損罪も親告罪ですが、この罪状には事の真偽は関係なく、相手の身分や立場等の名誉を公の場でおとしめた事に対する法律です。
その為、相手が『起訴されているされていない』『無断転載であるかないか』に関わらず公共の場で上記のように発言した場合は名誉毀損罪に該当する場合があるという事です。
※名誉毀損罪とは別に信用毀損罪という同様の法律がありまして、そちらについては親告罪ではない為、場合によっては該当する場合もあるかもしれません。


二次創作と著作権

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